叢書・ウニベルシタス 1208
ドイツ歴史主義の伝統
ISBN978-4-588-01208-2 C1310 [2026年10月 刊行]
フレデリック・C.バイザー(バイザー フレデリック)
フレデリック・C.バイザー(Frederick C. Beiser)
1949年に生まれる。オックスフォード大学でチャールズ・テイラーの指導のもとに、ヘーゲル『精神現象学』の起源に関する博士論文『現象学の精神』(The Spirit of the Phenomenology, 1981)により学位を得た。1991年からインディアナ大学哲学助教授、2001年からはシラキューズ大学で哲学教授を務める。著書に『啓蒙・革命・ロマン主義』(法政大学出版局)のほか、『理性の運命』(The Fate of Reason, 1987)、『理性の主権』(The Sovereignty of Reason, 1996)、『ドイツ観念論』(German Idealism, 2002, 2008)、『ロマン的規範』(The Romantic Imperative, 2003)、『哲学者としてのシラー』(Schiller as Philosopher, 2005)、『ヘーゲル』(Hegel, 2005)など。
渡辺 和典(ワタナベ カズノリ)
渡辺 和典(ワタナベ カズノリ)
学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(哲学)。叡啓大学ソーシャルシステムデザイン学部准教授。著書に『最初期ハイデッガーの意味論──発生・形成・展開』(晃洋書房)、共編著に『ドイツ哲学入門』(ミネルヴァ書房)、『モナドから現存在へ』(工作舎)、訳書に『ハイデッガー=リッカート往復書簡1912–1933』(知泉書館)など。
辻 麻衣子(ツジ マイコ)
辻 麻衣子(ツジ マイコ)
上智大学大学院哲学研究科博士後期課程満期退学。博士(哲学)。京都大学人と社会の未来研究院特定助教。共著に『新カント派の哲学と近代日本』(東洋哲学研究所)、『現代カント研究16 同時代思想との対峙』(カント研究会/晃洋書房)、共訳書にトラバント『人文主義の言語思想』(岩波書店)、『フィヒテ全集 第14巻 一八〇五―〇七年の知識学』(晢書房)など。
田村 未希(タムラ ミキ)
田村 未希(タムラ ミキ)
東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻哲学専門分野博士課程修了。博士(文学)。国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科 哲学・宗教学メジャー助教。共著に『ACPの考え方と実践』(東京大学出版会)、『モナドから現存在へ』(工作舎)、『ハイデガー事典』(昭和堂)、共訳書にフィガール『問いと答え』(法政大学出版局)など。
伊勢 俊介(イセ シュンスケ)
伊勢 俊介(イセ シュンスケ)
東京都立大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。専門は初期ハイデガー。論文に「若きハイデガーにおける「意味」について──『心理主義の判断論』における「妥当」概念を手がかりに」(『哲学誌』東京都立大学哲学会)、共訳書に『フィヒテ全集 第14巻 一八〇五―〇七年の知識学』など。
梅田 孝太(ウメダ コウタ)
梅田 孝太(ウメダ コウタ)
上智大学大学院哲学研究科博士後期課程満期退学。博士(哲学)。 上智大学文学部哲学科助教。著書に『ニーチェ──外なき内を生きる思想』(法政大学出版局)、『ショーペンハウアー──欲望にまみれた世界を生き抜く』(講談社現代新書), 共訳書にトラバント『人文主義の言語思想』(岩波書店)、バーンスタイン『暴力』(法政大学出版局)など。
序 論 歴史主義の概念とコンテクスト 【辻・渡辺訳】
1 知の革命
2 科学としての歴史学
3 歴史主義と啓蒙主義
4 歴史的知識の問題
5 社会的・歴史的なコンテクスト
6 歴史主義の危機?
第1章 クラデニウスと新しい歴史学 【田村訳】
1 ドイツのヴィーコ
2 解釈学という基礎
3 新しい学への動機
4 歴史の概念
5 観点主義
6 行為についての説明
7 歴史的ピュロン主義に対抗して
第2章 ユストゥス・メーザーと歴史主義のルーツ 【伊勢・田村訳】
1 メーザーと歴史主義の伝統
2 初期の教育事情
3 若きメーザーは啓蒙主義か
4 道徳論
5 啓蒙主義への反発
6 オスナブリュック史
7 自然法への忠誠
第3章 ヘルダーの歴史主義、その生成と展開 【渡辺訳】
1 ヘルダーと歴史主義の伝統
2 人間学と歴史
3 美学と歴史
4 良心の危機
5 歴史記述の方法と問題
6 言語の起源
7 世捨て人とその小部屋
8 もう一つの歴史哲学
9 日の光のもとへ再び
10 『人類歴史哲学考』──第一部と第二部
11 『人類歴史哲学考』──第三部と第四部
第4章 変幻自在の人、 フンボルト 【辻訳】
1 歴史学のベーコン
2 初期の歴史哲学
3 フンボルトの個体性概念──源泉と起源(fons et origo)
4 自然法にまつわるアンビヴァレンス
5 新古典主義と解釈学
6 人間学の目的と方法
7 時代精神
8 頑固な古典主義者
9 言語哲学
10 歴史家の仕事
第5章 サヴィニーと歴史法学派 【渡辺訳】
1 サヴィニーと自然法の伝統
2 若きロマン主義者
3 カントに対する初期の批判
4 最初の講義
5 法典論争──法的・政治的問題
6 法典論争──哲学的問題
7 成熟した法理論
第6章 ランケのロマン主義の哲学 【梅田訳】
1 名声と影響
2 歴史学の自律
3 ダビデ対ゴリアテ
4 芸術としての歴史
5 ロマン主義的認識論
6 歴史の客観性
7 歴史的説明
8 ランケの「非合理主義」
第7章 ヨハン・グスタフ・ドロイゼンの歴史学方法論 【渡辺訳】
1 歴史学のカント
2 歴史学方法論
3 理解という方法
4 客観性の問題
5 批判学派についての批判
6 自然と歴史
7 価値の問題
第8章 ディルタイと精神科学の基礎 【田村訳】
1 歴史的理性批判
2 精神科学の概念
3 根本学
4 心理学の運命
5 初期心理学
6 理解の概念
7 生の哲学
8 相対主義の問題
第9章 ヴィルヘルム・ヴィンデルバントと歴史学の力 【伊勢訳】
1 歴史主義と新カント派
2 葛藤の若年期
3 哲学の危機
4 ディルタイとの衝突
5 歴史学の論理
6 歴史主義への抵抗
7 歴史主義の受容
第10章 リッカートと価値哲学 【伊勢訳】
1 評判と影響
2 問題と課題
3 文化科学と自然科学
4 自然主義の制限
5 歴史学の客観性
6 価値の理論
7 二元論への対抗策
8 第三領域
9 主意主義およびプラグマティズムとの戦い
10 知性の自律の擁護
11 ディルタイ歴史主義の批判
12 リッカートのカント主義
13 最終的評価
第11章 エミル・ラスクと西南新カント派の終焉 【渡辺訳】
1 悲劇的な死
2 非合理的裂孔
3 法理論
4 リッカートとの論争
5 哲学の論理学
6 判断論
第12章 ジンメルの初期歴史主義 【渡辺訳】
1 ジンメルと歴史主義の伝統
2 民族心理学の始まり
3 社会学の最初の基礎
4 歴史に関する観念論哲学
5 歴史の法則
6 歴史哲学の再評価
7 初期のプラグマティスト
8 倫理学批判
第13章 マックス・ウェーバーと歴史主義の伝統の終焉 【梅田訳】
1 文脈のなかのウェーバー
2 ウェーバーのねらい
3 「方法論争」
4 文化科学を定義する
5 直観主義批判
6 自然主義の限界
7 理念型
8 価値自由の価値
9 価値自由についての議論
10 客観性と相対主義
訳者あとがき 【渡辺和典】
原注
文献一覧
人名索引




